30年のパティシエが答える、お客様から一番おいしかったと言われるお菓子の共通点って?

2026年07月17日 10:13
日本ハーブスイーツ協会

「一番おいしかったお菓子は何ですか?」

仕事でたくさんのお菓子を作り続けてきて、本当によくいただいた質問です。

ケーキでしょうか。

焼き菓子でしょうか。

それとも特別な日に食べるお菓子でしょうか。

でも、この質問にお答えするとき、私は少し考えてしまいます。
なぜなら、「一番おいしいお菓子」は、一つではないからです。

〜技術だけでは「一番」にはならない〜

パティシエになったばかりの頃は、技術がすべてだと思っていました。

きれいに仕上げること。

正確に焼くこと。

同じ品質を保つこと。

もちろん、それは今でも大切です。

けれど長年お客様と接していると、「おいしかった」の理由は、それだけではないことに気づきました。

〜記憶に残るのは、その日の出来事〜

「子どもの誕生日に食べました。」

「久しぶりに家族が集まった日でした。」

「仕事を頑張った日のご褒美でした。」

お客様は、お菓子の味だけではなく、その日のできごとを一緒に話してくださいます。
つまり、お菓子は思い出の一部になっているのです。

〜香りは、記憶をやさしく呼び起こします〜

焼き菓子の香りには、不思議な力があります。

オーブンから漂うバターの香り。

焼きたての甘い香り。

植物のやさしい香り。

ふとした瞬間に、

「あの時のお菓子だ。」

と思い出すことがあります。

私自身も、焼き上がる香りを感じるたびに、これまでのたくさんの時間を思い出します。

〜家で食べるお菓子には、特別な魅力があります〜

豪華なお菓子だけが心に残るわけではありません。

休日の午後。

家族とお茶を飲みながら食べたクッキー。

少し焼き色が濃くなった手作りのお菓子。

そんな何気ない時間ほど、あとから思い返すと温かい記憶になっていることがあります。

〜ハーブは、思い出にそっと寄り添います〜

ハーブスイーツも、私は同じだと思っています。

植物の香りが主役ではありません。

その日のお茶の時間。

誰かとの会話。

静かな午後。

そんな時間に、そっと寄り添う存在です。

だから私は、ハーブを「特別な素材」としてではなく、「暮らしを少し豊かにする香り」として大切にしています。

〜お菓子を作り続けて、今思うこと〜

「一番おいしいお菓子は何ですか?」

改めて聞かれたら、私はこうお答えします。

一番おいしいお菓子は、

誰かと笑いながら食べたお菓子です。

あるいは、

自分自身が、ほっと一息つけた日に食べたお菓子です。

技術だけでは作れない味があります。
材料だけでは生まれないおいしさがあります。

コツコツとお菓子を作り続けてきて、今はそう思っています。

だから今日も私は、お菓子だけではなく、その時間まで届けられるような一品を焼きたいと思っています。


一一一一一一一一一一一

はじめての方へ
■まず最初に、ハーブスイーツや、当講座についてはこちらへどうぞ▼
https://www.herbsweets-japan.com/blog/173534/


私の30年のパティシエとしての経験の中で大切にしてきたこと、感じてきたことについて書き綴っています▼
https://www.herbsweets-japan.com/blog/185578/


日本ハーブスイーツ協会

やさしく学ぶハーブスイーツの小さなお便りを、
無料で、7通にわたってお届けしています。

https://m1-v3.mgzn.jp/sys/doubleOptReg.php?cid=G6032222



記事一覧を見る