カモミールと林檎のカトルカールを切り分けると、断面からふわりと、少しあせたような優しい黄金色が顔を出します。
それは粉末にしたドライハーブが生地に溶け込み、焼き色と重なり合って生まれた、ひっそりと落ち着きのある色合い。
派手な鮮やかさはありませんが、どこか懐かしい麦わら帽子や、西日に照らされた古い書物のページを眺めているときのような、静かな充足感を与えてくれる色かもしれません。
窓辺から差し込むやわらかな光がその表面をなでると、トッピングされた林檎のコンポートが露を帯びたように艶めき、透き通った琥珀色へと表情を変えていきます。
午後のティータイム、時計の針が進む音さえも遠くに感じるような、ゆったりとした空気の中にこのお菓子がある風景。
そんな情景を思い浮かべるだけで、心の中にたまっていた小さな強張りが、ほどけていくような感覚になるから不思議です。
特別な日ではなく、何でもない一日の終わりに、自分をそっと労うための余白。
このお菓子が持つ淡い色彩は、忙しなく過ぎていく日常の隙間に、そっと凪のような時間を運んできてくれる役割を持っているように思えます。
温かな飲み物を用意して、この控えめな色をじっと見つめていると、明日のことも昨日のことも、一度手放していいような気持ちになれるのかもしれません。
あなたの普段の日常に、穏やかなハーブの香りを。
日本ハーブスイーツ協会の『ハーブスイーツマイスター講座』にて、その入口を静かにご用意しています。
このカモミールと林檎のカトルカールというハーブスイーツの『受講生の時間の中のハーブスイーツ』についての過去記事はこちら。
https://www.herbsweets-japan.com/blog/174508/
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[https://www.herbsweets-japan.com/blog/173534/]